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理事長挨拶

 平素より当会の活動にご理解とご支援賜り厚く御礼申し上げます。

 当会は、2011年6月に、医師事務作業補助者が医師の負担軽減に貢献できる人材になるためには情報交換とお互いのスキルアップを図る場が必要と考え、医師事務作業補助者の有志によって設立されました。活動内容は、医学知識等の習得と情報交換を目的とした全国各地での地方会、管理者向けのマネジメントセミナー、研究発表を行う全国学術集会が中心となっております。各地域で自主的に企画運営することによって、参加者のニーズに合ったプログラムの作成ができることから、「支部」を設置し、その時期・その地域に合った内容の勉強会の開催に努めております。また、研究事業を行う部門として調査部会を設置し、全国アンケート調査を実施しております。実態を把握することで、全国的に抱えている課題や、法人種別や診療科別、地域別に抱える課題が見えてきました。特に、診療報酬改定の度に点数の増加と施設基準の見直しが行われ、加算を取得しやすくなったことが後押しし、急激に医師事務作業補助者の人数が増え人材育成が追い付かないという課題が大きくなってきています。そのため、キャリアパスWGを設置し、人材育成を目的としたキャリアパスモデルの開発を行いました。その過程において、医師事務作業補助者の本質的な役割を示す職名として「臨床支援士」という名称を採用しております。このように現場の努力で改善できるものがある一方、制度の見直しによって改善しなければならないものもあることから、厚生労働省への要望書提出等の働きかけも行っております。また、実務能力の格差が広がってきたことから、技能水準の標準化を目指して認定資格化に向けた検討も重ねてきております。

 当会の設立から10年が経ち、医師事務作業補助者は勤務医の負担軽減のためになくてはならない存在といわれるようになりました。また、医師の働き方改革の推進にあたっては、医師のタスクシフト先として大きな期待を寄せられております。折しも、令和4年度診療報酬改定では、配置人数や業務内容の評価から、配置による効果の高さ、つまり医師事務作業補助者の質を評価する改定への転換が図られております。今後、当協会では、これまで以上に質の向上に力を入れた事業を展開してまいる所存です。

 当協会は、医師事務作業補助者に限らず、多職種からご入会いただけます。今後ともご支援ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

2022年4月1日
矢口 智子(平成医療福祉グループ)

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